今回はAviUtlのエフェクトの最終回。
てか基本の・・・・・最終回ですが・・・・^^;
前記事は以下
AviUtlのすべてのエフェクトについての解説⑮動画ファイル合成・画像ファイル合成・オブジェクト分割・オフスクリーン描画
エフェクトに関する基本事項は以下を御覧ください。
今回のエフェクトは以下。
カメラ制御オプション・インターレース解除
カメラ制御オプション
カメラ制御の対象になっているオブジェクトを、カメラの方に向かせたり、シャドーの対象から外したりすることができます。
このエフェクトを使うためにはまず「カメラ制御」が効いている必要があります。
カメラ制御オプションを有効にするには
まず。
タイムライン上を右クリック→メディアオブジェクトの追加→カメラ制御→カメラ制御オブジェクトを
対象のオブジェクトの上に置きます。
その上でオブジェクトを拡張描画にし。
右上のカメラマークが有効になっているかチェック。
有効になっていないとカメラ制御オプションが効きません。
それからカメラ制御オプションを
設定ダイアログの+ボタンから呼び出すか。
メディアオブジェクトの追加→フィルタ効果の追加→カメラ制御オプションを選択して下のレイヤーに挿入するか。
どちらかの方法で設定します。
メディアオブジェクトの追加から呼び出した場合は以下のようになります。
カメラ制御オプションの使い方
カメラ制御オプションの設定ダイアログは以下。
「カメラの方向を向く」3つを順番にチェックしてみると
確かにチェックを入れるとカメラの方向を向きます。
また「シャドーの対象から外す」を見るために画像に影をつけてみます。
また影が見えるように白い床を作ります。
影をつけるには
タイムライン上を右クリック→メディアオブジェクトの追加→カメラ制御→シャドー(カメラ制御)を
カメラ制御の下のレイヤーに置きます。
(またはカメラ制御の設定ダイアログから挿入することもできます)
床を作るには図形オブジェクトの四角形を選択し。
拡張編集にしてカメラ制御が有効になっているかどうかを確認した後。
「X軸回転」パラメーターを-90にします。
その上でサイズや拡大率を調整します。
タイムライン上は以下のようになっています。
そうすると影が浮かび上がってきます.
「シャドウの対象から外す」にチェックを入れてみると。
確かに影が消えてしまいます。
インターレース解除
インターレース形式の動画の場合に出てくるノイズを消すことができるエフェクトです。
とはいえインターレース解除って何?といっても難しいので一般的な解説を見てみることにします。
インターレース解除(-かいじょ, deinterlace)は、一般的なアナログテレビ信号または1080iフォーマットのHDTV信号などのインターレース映像を非インターレース形式に変換するプロセスのことである。「デインターレース」ともいう。インターレース映像では1枚のフレームは撮像素子の奇数ラインと偶数ラインで交互に走査された各フィールドから成り、それは少ない送信帯域幅においてプログレッシブ走査と同等のフレームレートの認識効果を与えるため、アナログテレビジョンではこの方法が採用されていた。CRTディスプレイでは、その完全なアナログ性質のために正しくインターレースビデオを表示することができたが、近年のディスプレイ装置は多数のピクセルによって画面が構成されており、インターレース方式は再現されない。結果的にインターレースの奇数フィールドと偶数フィールドは、インターレース解除によって1枚のフレームに変換する必要があり、その技術は何十年も研究され、複雑な解除アルゴリズムが採用されているが、一貫性のある結果を達成するのは非常に困難である。(ウィキ)
つまり動画には、インターレース」方式と「プログレッシブ」方式の2種類があって。
テレビやDVDなどではインターレース方式の動画が作られています。
しかし、PCではプログレッシブという方式で映像を表示されるためインターレース方式の動画だと正しく表示されないということですね。
正しく表示されないからノイズが出たり動きが滑らかでなくなる。
このノイズを取り除くのが「インターレース解除」ということなんだと思います。
インターレースとプログレッシブの違い
インターレースとプログレッシブの違いはどのようにして見分けたら良いんでしょうか?
違いに関しては多くの記事で、ある動画が引用されておりまして私も見てみてわかりやすいと思いました。
この記事でもまずそれを引用しておきます。
ところでPCとかユーチューブの動画はすべてプログレッシブです。
上記はユーチューブの下歯車マークをクリックして画質を開くと出てくるものですが。すべてにPがついています。
インターレースはiプログレッシブはpと表示されていますから間違えようがありません。
またパソコンで使われている動画形式はすべてpです。
私はおそらくプログレッシブ形式の動画しか扱ってこなかったと思います。
パソコンやスマホに動画をアップするだけならまずインターレース方式の動画は作りません。
果たしてインターレース形式の動画を扱うことがあるんでしょうか?
インターレースとは、2回の走査で1枚の絵を映す画像表示方式のことである。
概要インターレース方式とも。1回の走査で1枚の絵を映す方式は、プログレッシブと呼ばれる。
簡単に言えば、「30枚の綺麗な絵」をあえて「60枚の不完全な絵」に分割して、それを1フレーム(1/60秒)ごとに順に表示することで、滑らかな映像のようにみせる方式である(プログレッシブ方式はこの30枚の絵を2フレームごとに順に表示する)。つまり、30fpsの映像を「60fpsっぽい映像」にしている。
そのため、同じ60fpsの映像でも、プログレッシブ方式よりインターレース方式の方が容量が軽くなる。
ただし、この「60fpsっぽい映像」はインターレース方式に対応している機器(ブラウン管TV等)でないと、正しく再生できない。対応していない機器(PCディスプレイ等)で再生すると、ギザギザやちらつきのようなものが出てきてしまう。
利用者のほとんどがPCディスプレイで閲覧しているであろうニコニコ動画に、投稿される動画のほとんどはプログレッシブ方式である。稀にインターレース方式のものもあるが、大抵はインターレース解除(プログレッシブ方式への変換)のし忘れだと思われる。
絶対に解除しなければならない訳ではないが、せっかく作った動画の美しさが損なわれてしまうので、できれば解除しておきたい。(ニコニコ大百科)
ということで。
やはり自分で動画を作ってユーチューブにアップしたりする程度ではインターレース形式は扱わないと思います。
初心者レベルであればここは飛ばしても構わないところです。
しかし、実は上位レベルのスキルを身につけるためには抑えておきたい重要な項目なんですが。
詳しくは応用編で解説していきます。
そういうことなので今記事では簡単な説明に留めますのであしからず^^;
今回はAviUtl上で行うインターレース解除のやり方について簡単に見ていきます。
エフェクトを使って解除
これが最も簡単ですが、細かい設定はできませんし。
また透明度が入っているメディアオブジェクトは正しく解除出来ません。
インターレースしたい動画ファイルの設定ダイアログ右上にある、
「+」マークからインターレース解除のエフェクトを呼び出すことができます。
設定ダイアログは以下。
解除方法は「奇数解除」「偶数解除」「二重化」の3つがあります。
きれいに表現できるものを選びます。
本体設定メニューからインターレース解除
最初にメインウインドウの一番上にあるメニューから
ファイル→開く
でエクスプローラーを呼び出し動画をメインウインドウに挿入します。
タイムラインで呼び出した動画を本体でインターレース解除を行うことはできません。
読み込んだ動画のインターレース解除は
設定→インターレース解除で出てきたメニューの中から選択します。
メインウインドウで編集する場合は「設定」→「インターレース解除」→「自動」(もしくは赤枠の中のいずれかの項目)にチェックを入れることで解除されます。
ただその他にもう一つ問題があって。
インターレース方式には2つの場合があるんです。
メニューの中にある
「ボトムフィールド -> トップフィールド」
「トップフィールド -> ボトムフィールド」
についてだけ説明を加えてみます。
インターレース方式では走査線が一つおきに飛ばされて最後に一つの画像にまとまる、というやり方が取られます。
その場合、最初一番上から奇数番目に(ボトムフィールド)走査線を埋めていくのか
2番めから埋めて偶数番目に走査線を埋めていくのか(トップフィールド)で違いが出てきます。
「ボトムフィールド -> トップフィールド」というのは最初は一番上から奇数番目に走査線を入れた後。
二番目から偶数番目に走査線を入れていく場合ということで。
そのことをボトムファーストオーダーといいます。
「トップフィールド -> ボトムフィールド」というのはその逆ということで。
そのことをトップファーストオーダーといいます。
それなのでインターレース解除をするときにはいずれかにチェックを入れ。
その後でインターレース方式の動画をAviUtlにある「60fps読み込み」機能を使うことで、
判別していきます。
最初にそのどちらかを選択した上で。
AviUtlの本体ウインドウのメニューから
ファイル→開くをクリックすると
出てきたエクスプローラー画面の下が以下のようになっています。
一番下にある「60fps読み込み」にチェックを入れて読み込む事で、
仮に30fpsのインターレース動画を読み込んだ場合でも60fpsのプログレッシブ動画の様に再現させることができます。
ただ、
「ボトムフィールド -> トップフィールド」にチェックを入れた上で読み込んだ動画がノイズが入ったり動きが画するといった場合、
その動画は「トップフィールド -> ボトムフィールド」の動画だということがわかります。
なのでその場合には「トップフィールド -> ボトムフィールド」を選択してから再度いなじようなやり方で読み込むとうまくいきます。
以上簡単ですが、インターレース解除についての解説を終わります。
まとめ
これでエフェクトに関する基礎的な項目全ての解説を終了します。
エフェクトだけでも膨大な量がありますので。
まとめの記事を書いておきます。
しかし・・・・
まだこれだけだと
メディアオブジェクトの追加の「フィルタ効果の追加」とフィルタオブジェクトの追加の一部の解説をしたに過ぎません。
タイムライン上を右クリックして出てくるメニューについてはさらに解説を加えていきます。
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