今記事はこの記事の続きです。
AviUtlタイムラインの使い方④タイムラインの空いているところを右クリックして出てくるメニュー②
タイムラインの空いているところを右クリックすると出てくるメニューは以下。
前記事ではメディアオブジェクトの追加とフィルタオブジェクトの追加についてまで解説しました。
今回はタイムライン上を右クリックしたときにでてくるメニューのうちそれ以降について最後まで解説を加えていきます。
空フレームの挿入
オブジェクトとオブジェクトの間に空のフレームを挿入することができます。
空フレームの挿入をクリックすると以下の画面が出てきますので。
秒数かフレーム数のどちらかを選んで空フレームの長さを決めます。
ためしに以下のような設定で見てみます。
以下のような動画になります。(適当)
これに空フレームを挿入してみます。
フレーム数指定で100と入れてみます。
するとタイムライン上が以下のようになります。
これでわかることは。
1.レイヤーの上に2つのオブジェクトがある場合はその間に挿入される。
2.レイヤー上に一つのオブジェクトしかない場合にはオブジェクトが終了したその後にからフレームが挿入される。
3.しかし途中にオブジェクトを入れている場合にはその前に挿入される。
4.すべてのレイヤーに空フレームが適用される。部分的に適用することはできない。
5.その結果空フレームの分だけ動画の時間が長くなる。
ということです。
なお一つのフレームに3つのオブジェクトがあった場合には最初の2つの間に空フレームが挿入されます。
つまり一回の空フレーム挿入では各レイヤーに一個ずつのからフレームが挿入されるということです。
グリッドの表示
グリッドのメニューは4つありまして。
BPM
BPM、XY軸、カメラ制御の3種類とグリッドの設定があります。
3種類のメニューは「グリッドの設定」で細かく設定することができます。
BPMはBeat/Minutes (ビートパーミニッツ)の略で
「1分間に刻むビートの数」のことを言います。
BPMにチェックを入れるとタイムラインの縦に破線のグリッドが表示されます。
設定の
「テンポ」はこのBPMのことをいい。
「拍子」を例えば4に設定すると4拍目毎に線が太くなります。
XY軸
XY軸にチェックを入れると本体ウィンドウにグリッドが表示されます。
カメラ制御
カメラ制御にチェックを入れるとカメラ制御使用時に再生ウィンドウに表示されます。
設定項目は幅と数量で。
「幅」はグリッドの幅をどれくらいにするかを設定します。
(数量を100に一定しています)
幅100の時
幅10の時
「数量」は表示するグリッドの量を調整します。
(幅を100日程しています。)
数値2の場合
数値5の場合
数値20の場合
フレーム領域外の表示
「フレーム領域外の表示」にチェックを入れるとウィンドウ左下に「1/1」、「2/3」、「1/3」の3つの縮尺が表示され
ウィンドウ上に表示される画面を縮小してフレーム領域外を表示させることができます。
1/1
2/3
1/3
カメラ視点GUIの表示
カメラ制御使用時にこれにチェックを入れると以下のようなメニューが右下にでてきて
オブジェクトを何処から見るか、といった視点を変更できます。
カメラ制御について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
以下の設定で見ていきたいと思います。
「カメラ表示」では以下のように表示されます。
出力したものはこの視点での映像となります。
「エディット」は第三者視点といい、オブジェクトだけでなくカメラとの位置関係も外側から見ることができます。
「前」はオブジェクトを前から見た場合
カメラが後ろに見えます。
「後」はオブジェクトを後ろから見た場合です。
「左」は左から見ます。
「右」は右から見ます。
「上」は上から見ます。
「下」は下から見ます。
対象レイヤーの表示
「対象レイヤー範囲の表示」にチェックを入れると灰色の色がついて。
カメラ制御、時間制御、グループ制御など下のレイヤーに影響を与えるオブジェクトの影響が及ぶ範囲を表示することができます。
例えば今使っている設定で見ていくと。
「カメラ制御」が何処のレイヤーまで影響を及ぼすかがわかります。
選択オブジェクトの追従
「選択オブジェクトの追従」にチェックを入れていないときには2つのオブジェクトが並んでいて
「現在位置」を最初のオブジェクトから次のオブジェクト移動させても設定ダイアログは最初のオブジェクトのままですが。
チェックを入れると次のオブジェクトに移動すると設定ダイアログもそのオブジェクトに合わせて変わります。
以下赤い線が「現在位置」ライン。
これを移動させてみます。
ただそれだけです^^;
オブジェクトそのものをクリックすればその設定ダイアログが出てきますので
手間が説y6アクできるというわけでもありません。
オブジェクトをスナップ
「オブジェクトをスナップ」にチェックを入れると
オブジェクトの長さや、オブジェクトの位置を合わせようとした時。
自動的に補正が入るので、合わせやすくなります。
ただし微妙にずらして配置したい時など勝手に補正されても困りますので
そんな場合はチェックを外します。
画像処理を間引いて表示
これは処理の重いエフェクトなどのときにチェックを入れます。
すると処理を間引いて表示させますが、これにチェックを入れても見た目はほとんど区別がつきません。
心配な場合は一旦チェックを外して確認すればよいと思います。
また実際に出力するときには間引かれていない映像の状態で行われれますので
エフェクトの関係などで処理速度が遅くなったりする場合にはチェックを入れておいたほうが無難かと思います。
範囲設定
「範囲設定」から最終フレームの位置を設定することができます。
範囲設定にカーソルを合わせると以下のようになります。
「最終オブジェクト位置を最終フレーム」をクリックすると
タイムラインの右端のオブジェクトの最後が最終フレームになって。
それ以上「現在位置」が右に行くことはありません。
また「現在位置を最終フレームにする」を選択すると。
タイムライン上にある「現在位置」(赤い線)が最終位置になり。
その位置以上に「現在位置」(赤い線)が右に行くことはありません。
なお「現在位置を最終フレームにする」を選択し範囲を決めた後。
それを解除するには一旦「最終オブジェクト位置を最終フレーム」をクリックします。
すると「現在位置」(赤い線)が自由に動けるようになりますから。
そこで改めて範囲を設定していきます。
ファイル
ファイルにカーソルを当てると出てくるメニューから
オブジェクトのインポート、オブジェクトのエクスポート、メディアオブジェクトのAVI/BMP出力(RGBA)ができます。
メディアオブジェクトのAVI/BMP出力(RGBA)
メディアオブジェクトのAVI/BMP出力(RGBA)を選択すると以下の画面が現れ。
出力下ファイルの保存先を選択することができます。
その際、aviファイル(動画)で出力するのかBMPファイル(静止画)で出力するのかを決めることができます。
「ファイルの種類」のプルダウンメニューをクリックして出てきたものの中からAviFileを選べばファイル名の拡張子にaviが付き。
BmpFileを選ぶとbmpファイルになります。
またその横の「バッチ登録」は
① A.aviを開く
「エンコードするA.avi」をバッチ登録する(ボタンをクリック。)
するとAviUtlに戻ります。
次に。
② B.aviを開く
「エンコードするB.avi」をバッチ登録する
③バッチ登録された内容をすべてを一括してエンコードする
という具合に2つ以上のプロジェクトを一括してエンコードすることができます。
一つ一つをいちいちエンコードするのは面倒な場合もありますので。
そういう場合にはとても便利です。
オブジェクトのインポート・エクスポート
オブジェクトをexoファイルの形で読み込んだり保存したりできます。
途中まで編集したデータを保存しておいてそれを続きから編集したい場合。
プロジェクトデータとして保存をしておきます。
プロジェクトデータとは切り取りのカット編集や
映像に施した効果等の情報などをおこなって。
編集した際に使用した画質の設定等のデータが記録されているもので。
「動画そのもの」ではありません。
それを保存して置いて再度そのデータをインポートすれば再度設定しなおすことなく
いつでもやり直したりする事ができます。
(ただexoファイルはオブジェクトファイルとも呼ばれます。)
AviUtlの場合。
そのプロジェクトファイルは本体ウインドウのメニューからは「.aup」形式で保存することができ。
タイムライン上の右クリックメニューにある「ファイル」からは「.exo」の拡張子の形式で保存することができます。
なので今扱っているタイムラインでは途中まで編集をした動画のプロジェクトデータは
例えば以下。
このデータを保存するために
オブジェクトのエクスポートをクリックするとエクスプローラーが現れますので。
場所を選んだ上で「.exo」の拡張子の形式で保存します。
例えばデスクトップにファイル名を「テスト」とし、保存すると以下のようになります。
再度編集を続けたい場合には「オブジェクトのインポート」をクリックし。
再度呼び出してタイムラインに載せます。
テスト.exoを再起ほどのタイムラインにインポートすると以下のようになって同じデータが再現されたことがわかります。
環境設定
一番下の「環境設定」ではタイムライン上での様々な環境設定を行うことができます。
クリックすると以下のような「環境設定ダイアログ」が出てきます。
設定項目を順番に見ていきます。
編集画面の時間表示単位
タイムラインの単位表示は「時間」と
「フレーム」で切り替える事ができます。
設定ダイアログの時間表示単位
設定ダイアログの時間表示単位も「時間」と
「フレーム」で切り替えることができます。
レイヤーの幅
レイヤーの縦幅を「大」「中」「小」から選ぶことができます。
大
中
小
再生ウインドウで再生したときにカーソルを連動
再生時赤い縦線(現在フレーム(現在位置))を移動させるか、させないかの設定で。
デフォルトでは移動させない、になっています。
すると現在フレームは動かず、緑色の線が動きます。
チェックを入れると赤い線が動きます。
カーソル移動時に自動でスクロール
ここにチェックを入れると再生時、現在フレームが移動していくのに連れ。
タイムラインが右にスクロールしていきます。
D&D読み込み時に複数オブジェクトをグループ化
チェックを入れると音声付きの動画を読み込んだ場合、それらは一つのグループとして扱われます。
グループ化しておくと「映像と音声」の移動やカットなどの編集の際に同時処理することができるのでとても便利なのですが。
再生速度などをいじる時。
映像位を2倍速にして音声はそのままにしたい、というような場合はチェックを外します。
ファイルの場所が変更された時にプロジェクトパスから読む
オブジェクトファイル(.exo)を読み込もうとしても、
元のファイルの保存場所が変わってしまっていたら以下のような表示が出てきてファイルを読み込む事ができません。
しかし「ファイルの場所が変更された時にプロジェクトパスから読む」にチェックを入れておくと
そのファイルがaupや.exoファイルと同じ階層に移動した場合に限り
ファイルを読み込むことができます。
これは別のパソコンで処理を再開するようなときにしか使わないと思いますが・・・
中間点追加・分割時に中間の値を反映する
これはチェックを入れるかどうかで動きに違いが出てくるようなんですが。
多くの記事で書かれているようには再現できず、同じ様になってしまいました。
なのでこれは保留にしておきます。
中間点追加・分割を常に現在フレームで行う
チェックを入れると
オブジェクト上をクリックして中間点を追加したり分割をするときに
オブジェクト上の現在フレーム(赤い線)の位置が中間点になったりその時点で分割されたりします。
チェックを入れないとカーソルを当てた地点が中間点になります。
またチェックを入れてなくてもPキーを押すと現在フレーム(赤い線)の位置に中間j点が設定されます
オブジェクトの端をつまむ時に隣接するオブジェクトを選択
チェックを入れた場合。
同じレイヤーに2つ以上のオブジェクトがある場合。
右隣のオブジェクトの端ををつまんで左に動かすと前のオブジェクトを押しのけるようにして長くなり。
左のオブジェクトの長さが短くなります。
全体の長さは変わりません。
チェックを入れない場合には右隣のオブジェクトには変化がなく、左のオブジェクトだけが伸び縮みします。
分割時にグループを別々にする
いろいろ動かしてみたんですが。
チェックを入れたものとチェックを入れないものの区別がちとわかりません^^;
グループを別々にするってどんなふうに???
すみません。これも保留です。
RGB色空間で飽和
チェックを入れると明るさが強すぎて色変日焼けるような状態でも
色の違いを表現してくれます。
自動バックアップを有効
チェックを入れておくだけで自動的にバックアップを取ってくれます。
バックアップされたファイルの場所はエクスプローラーのAviUtl本体のあるフォルダの中にある「backup」というフォルダに保存されています。
復元する際にはまず。
新規ファイルにします。
新規ファイルになっていない場合は本体ウインドウのメニュー→「閉じる」をクリック。
すると画面が真っ白になりますので。
その上でタイムラインを右クリックすると以下のようなメニューが出てきます。
「新規プロジェクト」が一番上にあります。
その3つ目の異メニューである「バックアップファイルから新規作成」をクリックすると
エクスプローラーのbackupという名前のファイルが開かれます。
復元したいファイルをクリックするとタイムライン上に復元されます。
backupは以下の場所にあります。
動画ファイルのハンドル数
タイムライン内で「扱う事ができる動画の最大数」を言います。
数値を変えることで最大数を変えることができます。
ただしあまり数値を大きくするとエラーが出ます。
画像データのキャッシュ数・最大画像サイズ
キャッシュ数は指定した最大画像を何枚使うかという数。
初期値は4
最大画像サイズの半分だと初期値では8枚画像を使うことができます。
なお最大画像サイズは本体ウインドウですでに設定していることが多いと思うので。
その場合は指定する必要がありません。
もしここで指定した場合、この設定はAviUtlを再起動しないと有効になりません。
シャドウマップサイズ
シャドー(カメラ制御)で使用する容量の事で数値が大きいほど影が鮮明になります。
ただしこの設定もAviUtlを再起動しないと有効になりません。
まとめ
以上でタイムライン上のメニューの解説を終わります。
この中で環境設定だけ不明なところがあります。
わかったら記事を修正していきますのであしからず。
AviUtl全体の概観については以下にまとめてあります。
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