合成モードのメニューを解説していきますが。
その前に色の三属性について簡単に説明をしておきます。
色の三属性
色相(Hue)
色相とは「赤」「黄色」「緑」「青」「紫」のような色の様相の違いを表します。
色相(しきそう、英: hue[1])は、赤、黄、緑、青、紫といった色の様相の相違である。特定の波長が際立っていることによる変化であり、際立った波長の範囲によって、定性的に記述できる。ただし、常に同じ波長が同じ色に見える訳ではない。赤から、黄、緑、青を経て、菫(紫)までは、スペクトル上の色であると言える。(ウィキ)

色相環
引用元:By オリジナルのアップロード者は英語版ウィキペディアのMaxPowerさん – en.wikipedia からコモンズに移動されました。, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=343117
彩度(Saturation)
彩度は、色の鮮やかさを度数で表したものをいいます。
彩度(さいど、英: colorfulness, chroma, saturation)は、色の三属性の1つで、色の鮮やかさの尺度である。
彩度は基本的に、色空間の中央軸(無彩色軸)からの距離である。無彩色(白・黒・灰色)で0となり、無彩色軸から離れるにしたがい増し、純色で最大となる。また、彩度は色空間における距離なので、色空間に依存する。たとえば、色空間によっては、純色以外でも彩度が最大になることがある。(ウィキ)

引用:By tsiaojian_lee – 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=864039
明度(Brightness)
明度とは色の明るさ度合いで、明度が高いと明るくやわらかな印象になります。
また明度の差が大きいとコントラストが高くなるので見え方がはっきりします。
低いところから高いともろまでの明度の連続的な変化
各色は以下のようになります。
以上のような基本知識を理解しておくと合成モードメニューが理解しやすくなるかと思います。
なおこれから頻繁に出てくるRGBですが。
RGB(またはRGBカラーモデル)とは、色の表現法の一種で、赤 (Red)、緑 (Green)、青 (Blue) の三つの原色を混ぜて幅広い色を再現する加法混合の一種である。RGBは三原色の頭文字である。(ウィキ)
ということです。
合成モードメニュー
設定ダイアログ左下の「合成モード」というドロップダウンリストの一覧から合成モードを設定することができます。
合成モードというのはオブジェクト(画像や動画や図形やテキスト、音声波形やフレームバッファなどメディアオブジェクトのメニューのほとんど)を
他のオブジェクトと重ねたときにその重なり具合を設定できるもので。
以下のメニューがあります。
以下メニューをひとつひとつ見ていきます。
通常
オブジェクトをそのまま合成したい時に使います。
その場合レイヤーの下にあるオブジェクトが上に表示されます。
別に動画に円を加えたものでも見てみます。
この動画でもいくつか見ていきたいと思います。
加算
合成先の画像の要素に、合成元の画像の要素がプラスされます。
これはどういう事かというと。
合成モードのボックスの2つ下にある「色の設定」ボタンをクリックして表示させると
「色の選択」というダイアログが出てきます。
色の要素とは「色の選択」を選択して出てきたRGBの数値のことで。
例えば青の要素は(0,0,255)になります。
同じようにしてみてみると赤はRGB(255,0,0)となります。
赤と青を加算してみると以下のようになります。
RGB(0+255,0+0,255+0)=(255,0,255)桃色になります。
実際に画像を合わせてみるとたしかに桃色になっている7ことがわかります。
全体的に加算されると白に近づいていきますので。
明るい色になります。
先程のGIFを加算に変えると以下のようになります。
減算
今度は先程とは逆に合成先の画像の要素に、合成元の画像の要素がマイナスされます。
黒がRGB(0,0,0)ですので。
そのため全体的に暗くなります。
乗算
これは
合成先画像 × 合成元画像 ÷ 255で出した画像の色が合成されます。
下にあるレイヤーの色と、設定中のレイヤーの色を掛け合わせて合成します。
合成後は、元の色より暗い色になり、影などを塗る際に使用されたりします。
スクリーン
これは合成先画像 + 合成元画像(合成先画像 × 合成元画像) ÷ 255
で計算された色になります。
つまり下にあるレイヤーの色を反転した状態で、設定中のレイヤーの色を掛け合わせて合成します。
乗算の反対の効果が得られます。
合成後は、元の色より明るい色になります。
「加算」と同じような効果となりますが。
ややマイルドな感じになります。
オーバーレイ
「乗算」と「スクリーン」を組み合わせた合成方法で
明るい部分はより明るく、暗い場合はより暗くする効果があります。
わたしのPC だとただただ真っ黒になってしまうので図形移動のGIFは無し^^;
動画の方の画像は違いがわかります。
これは円の方にだけオーバーレイをかけています。
比較(明)
合成されるときに合成先画像と合成元画像と比較して明るい要素の方を選択します。
なので白に近づきます。
比較(暗)
合成先画像と合成元画像と比較して暗い要素の方を採用して合成します。
以上理屈として理解ができるんですが。
以下はかなり難しいです。
輝度
輝度には様々な定義がありまして。
多分これかなあということで。
輝度 (色): 画像や動画像分野においては、YUV系の色空間における色を表現する3つの成分の一つ。他の2つの成分は色差と呼ばれる。なお輝度という名がついているが明るさを示すものではない。(ウィキ)
ちとわかりにくかったんですが。
画像編集ソフトなどでは輝度は色の明るさを調整すると言われています。
動画の方に適用してみました。
色差
色彩科学において、色差(しきさ)あるいは 色の距離 (いろのきょり)は、2つの色の間に定義される指標の一つである。 従来は官能評価することしかできなかった「色の差」の概念が、定量的に検討できるようになった。重要な色の判定等において、これら特性の定量化は極めて重要である。通常はデバイス非依存の色空間におけるユークリッド距離で定義される。(ウィキ)
ということなんですが^^;
とりあえず以下のようになるようです
説明になっていませんがあしからず・・・・・・
動画の方は円だけに色差をかけてみました。
陰影
まず合成まえのレイヤーを暗くしたあとに、設定中のレイヤーの色を合成します。
明暗
「通常」とあまり変わらないような・・・・・・
ただ動画ではかなり変わっていました。
動画と図形両方を「明暗」に設定しました。
差分
実際に動かしてみるとたしかに色が変わりますねえ。
まとめ
画像だけでやるともう少しわかりやすいかと思いましたが。
AviUtilの解説なので。
それで今まで使ったことがない合成モードメニューについても様々試してみました。
画像編集ソフトを使うとオーバーレイなどをくっきりと表すことが出来ますが。
そういうものは使わず、メインウインドウに現れるものをそのまま紹介してあります。
オーバーレイとか画面が真っ黒になるものもありましたがそのままにしてあります^^;
その為わかりにくいところもあると思いますが。
ご了承ください。
また輝度以下の算出方法がわかりませんので。
わかるところだけ解説を加えました。
のこったところは今後の課題とさせてください。
それにしても。
使いこなせるようになればいろんな表現ができそうですね。
今回は合成モードについて網羅的に見ていきましたので。
様々な表現方法については別記事にしますが。
一例を上げておくと
最後の差分なんかは白に白を重ねると黒になります。
それで反転するような動画を作ったり出来ます。
白と白の図形を白にして動かすと重なる部分が黒くなります。
様々試すのは楽しいですね
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